わたしの国語教育観

教育には「不易」と「流行」があるとはよく言ったものです。
しかし、いま改めて己に「不易」にあたるものとは何か、と問うことからはじめてみたいと思います。
なぜなら、この問いに対する答えは、子どもたちにどのような人間像へと導き育てていくかというその教師の思想をよく表すと考えるからです。

 わたしは、教育とは自己の夢を目のまえにいる子どもたちの上に描く行為である、と考えています。
わたしという一己の人間に自身の理想を語り聞かせ、教師という夢を授けてくれた恩師のように、わたしも子どもたちの前で自己の夢を語れる教師でありたい。
 時が移ろうとも、教育に対するこの思想は決して変わることはないでしょう。 

国語教育は、単なる学校教育における教科教育としてではなく、教育としての一端を担う以上、そこには生徒(学習者)と教師、そして、作者(作品)との「関係性」が問題になってきます。
 「関係性」とは、言葉を換えれば「つながり」や「ふれあい」と言うこともできると思います。

 

次回は、この思想に立って、わたしの専門とする国語教育の課題について少し考えてみたいと思います。